SESからの脱出ロードマップ！失敗を避ける5つの事前準備と転職先

SESは、経験が浅くても働きやすいのが特徴です。

しかし、下流工程の業務が多く、客先常駐で職場を転々とする働き方が合わない方は多いでしょう。「なんとか脱出したい」「自分に合う会社に転職したい」と考えるかもしれません。

そこで本記事では、SESからの脱出ロードマップを解説します。おすすめの転職先や失敗しないための事前準備などを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

SESからの脱出は難しくない理由

「SESから本当に脱出できるの？」
「スキルがなくても転職できるか不安がある」
「1年しか働いてないけど大丈夫かな……」

このような思いがある方も多いでしょう。

しかし、SESからの脱出はそこまで難しくありません。なぜなら、IT業界は深刻な人材不足に陥っているからです。どこの企業も働き手を探している状況であるため、SES経験のある人材は、特に重宝されやすい傾向にあります。

以下は、経済産業省が行ったIT人材需給に関する調査報告書のデータです。

出典：経済産業省

この報告書を見るとわかるとおり、IT人材は年々需要が拡大しており、2030年には約79万人ものITエンジニアが不足すると予想されています。

昨今のインターネット普及や少子化問題を考えれば、人材不足が深刻化していくのは必然と言えるでしょう。転職先はたくさんあるため、SESからの脱出を難しく考える必要はありません。

SESからの脱出ならここ！転職先候補のおすすめ5選

SESから脱出する際のおすすめ転職先は、以下の5つです。

1. Sler
2. 自社開発企業
3. 社内SE
4. 優良SES企業
5. ITコンサルタント

上記はすべて、SESの経験を活かせる職業になります。比較的スムーズにキャリアアップ転職ができますので検討してみてください。

各職業の詳細は以下の記事にて詳しく解説しています。

SESからの脱出で失敗しない！5つの事前準備

SESから脱出するのは、決して難しくありません。

しかし、事前準備をしっかりしておかないと「ブラック企業に転職」「ミスマッチ転職で早期離職」などの失敗を招く可能性があります。転職回数は採用選考に関わる可能性があるため、なるべく少なく抑えたいところです。

そのため、SESからの脱出を検討する際は、以下に挙げた5つの準備を徹底してください。

1. 転職の軸を決める
2. 自分のスキルを整理する
3. 業界や企業の情報収集を入念にする
4. 書類や面接などの選考対策をする
5. 自社の就業規則を確認する

順番に解説します。

準備1.転職の軸を決める

まずは、転職の軸を決めておきましょう。求人選択で「何を最も重視するか」を決めておけば、自分に合う企業を見つけやすくなります。

例えば「給料を上げたい」「スキルアップできる環境に身を置きたい」「ワークライフバランスを崩したくない」などから、譲れない軸を1つ決めるといいでしょう。

すべてが希望どおりの完璧な企業を探し出すのは至難のわざです。しかし軸が1つあれば、良い落としどころが見つかるため、スムーズにSESから脱出できます。

転職の軸は面接で聞かれることも多いため、必ず答えられるようにしておきましょう。

準備2.自分のスキルを整理する

自分のスキルも整理しておくことも大切です。

スキルが明確に整理されていれば、自分が応募できる企業の判別がしやすくなります。さらに、面接でのアピールで年収アップにつながる可能性も高まります。

「使用可能なプログラミング言語の種類」や「開発したシステムの種類」などを書き出すことで自身のスキルが洗い出されるはずです。

SESを短期間しか経験していないと「スキルが身についていない」と感じるかもしれません。しかし、短期間でもその経験が転職活動に活きる可能性はあります。いずれにせよ、現時点の自分を俯瞰することが大切です。

準備3.業界や企業の情報収集を入念にする

志望する業界や企業の情報収集は入念に行いましょう。

情報収集を怠るとブラック企業や、再びSES企業に入社してしまう可能性があります。また、求人情報の内容が誇張されていて「思っていた仕事ではなかった……」という失敗も多々あるため、情報収集は徹底的に行うべきです。

企業のSNSや口コミサイトをチェックすると、リアルな雰囲気を知る参考になります。さらに詳しく知りたい方は、IT業界に特化した転職支援サービスに所属するアドバイザーから、裏話を聞くのもおすすめです。

準備4.書類や面接などの選考対策をする

転職活動において、書類の準備と面接はとても大切です。

スキルやポテンシャルが十分でも、それを企業にアピールできなければ選考で残れません。例えば、情報が整理されていない書類は読まれず、面接で企業が求める回答ができないと「この人は企業とマッチしない」と思われてしまうでしょう。

IT業界に特化した転職支援サービスを利用すれば、その企業がどのような人材を求めているかを教えてもらえます。面接でよくされる質問も把握しており、「答えをあらかじめ教えてもらった状態で臨む学力テスト」に近い状況を作り出すことも可能です。

準備5.自社の就業規則を確認する

転職の目処が立ったら、自社の就業規則を確認しましょう。就業規則には退職する手順が記載されています。

「退職は何ヶ月前に伝えるべきか」「退職届のフォーマットはあるか」といったことは、各企業で異なるため、スムーズに次に進むためにも必ず確認しておきましょう。

SESをやめてよかった！リアルな口コミを紹介

では、実際にSESから転職された方の声を集めてみました。

このようにSESから脱出された方はたくさんいます。特に社内SEや自社開発企業に転職された方は、年収アップも実現できているようです。

また、SESとして思うような経験を積めなかった方でも、キャリアアップ転職につながっています。転職は時期による運要素もありますので、検討されている方は、早めにリサーチだけでもしておくと思わぬ優良企業に出会えるかもしれません。

SESから脱出する際によくある質問・疑問

SESから脱出する際によくある質問や疑問に回答します。気になる項目をチェックしてみてください。

1. SESに3年ルールは存在する？
2. プロジェクトの途中でも抜け出せる？
3. 30代でもSESから転職できる？
4. SESからフリーランスは目指せる？
5. SESからは転職できないと言われる理由は？

質問1.SESに3年ルールは存在する？

SESに3年ルールは存在しません。

SESとして働く方の中には「3年同じ職場で働いたら客先を変えなければならない」と誤認されている方もいますが、それは派遣社員に適用されるルールです。つまり、SESは同じ客先で3年以上働けます。

また、5年ルールも存在しません。「同じ客先企業で5年以上働くと直接雇用に変更される」というルールですが、SESでは適用されないため、現状を脱出したい方は自ら行動を起こす必要があります。

質問2.プロジェクトの途中でも抜け出せる？

SESはプロジェクトの途中でも辞められます。契約はエンジニア自身ではなく、企業間で締結されているため、いつ退職の意思を伝えても問題ありません。

また、労働者は法律によって「申し入れから2週間後」であれば退職の自由が保障されています。上司からしつこく引き止められる方もいるかもしれませんが、会社を辞めることはエンジニアが自由に選択可能です。

参考：民法第627条

質問3.30代でもSESから転職できる？

30代であっても、SESから転職は可能です。

少し前までは「35歳の壁」と言われ、35歳が転職難易度を左右するターニングポイントになっていました。しかし、近年は少子化の影響から考えが見直されています。30代でも若手扱いとする企業が増えているため、諦める必要はまったくありません。

実際に、弊社でも30代で転職を成功させた方は多数いますし、35歳から年収200万アップの転職を実現させた方もいらっしゃいます。

質問4.SESからフリーランスは目指せる？

SESからでも、フリーランスは十分目指せます。SESとフリーランスは「契約業態」が異なるだけであるため、独立後も変わらず客先常駐で働くことが可能です。

自身で営業や事務処理をする必要はありますが、SES企業で十分な実績を積んでいる方であれば、現場から脱出する際の選択肢のひとつとなります。

質問5.SESからは転職できないと言われる理由は？

SESからは転職できないという声は「スキル不足」から挙げられることが多いです。しかし、本記事で解説した通り、今は少子化問題から転職しやすい時代となっています。

SESから転職できないと嘆く方は「自身のスキルを過小評価している」または「過大評価から転職先を選り好みしている」可能性が高いため、気にする必要はありません。

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まとめ：SESからの脱出成功を目指すなら徹底した準備をしよう

少子化問題が深刻化している日本は、どの企業も人材不足に頭を抱えています。その中でも、IT企業は需要と供給の差が大きいため、SESから脱出することは比較的容易に可能です。

ただし、数多くの選択肢があるからこそ、自分に合った企業選択を慎重に行う必要があります。SESから脱出を検討されている方は、準備を怠らずに徹底しましょう。