2024/07/29
  • オタク情報

    SES案件を抜けたい…スムーズに抜ける解決策とコツ・よくある理由を紹介

    SESの客先常駐の働き方は「案件ガチャ」ともいわれています。

    自分に合う職場であれば気持ちよく働けますが、合わない職場に当たると「早く抜けたい……」と頭を悩ませる方も多いでしょう。

    「案件を途中で抜けてもいいのか?」「どうやって抜ければいいのか?」と、気になっている方もいるのではないでしょうか。

    この記事では、SESの案件を抜けたいときの行動を解説します。スムーズに抜けるコツや抜ける前に確認すべき注意点も紹介しますので、今のプロジェクトに不満を感じている方は参考にしてください。

    そもそもSES案件は途中で抜けられる?

    SES案件は、契約途中でも抜けられます。ただし、所属企業から合意を得た場合のみです。

    SESの契約は企業間で結ばれています。あなたが無断で抜けてしまうと、所属企業とクライアントが契約トラブルで揉めることになるため、勝手に抜け出してはいけません。

    企業イメージの悪化を理由に損害賠償を請求される可能性もありますので、必ず所属企業から指示を仰ぐようにしましょう。

    SES案件を変えたいときの解決策

    もし今の案件を変えたい場合は、以下2つの解決策があります。

    1. 営業担当者や上司に確認する
    2. 契約更新のタイミングで相談する

    順番に解説します。

    1.営業担当者や上司に確認する

    まずは営業担当者か直属の上司に連絡をしましょう。連絡手段は、電話とメールどちらでも構いません。「案件を抜けたい理由」を伝えることで、今後の流れを教えてもらえます。

    なお、抜けたい理由があいまいだと「何とか頑張って」のようにはぐらかされるかもしれません。不満な点は明確に伝えることがポイントです。

    「会社に迷惑をかけている」「もっとスキルアップできる案件に入りたい」などを伝えれば、前向きに変更を考えてくれるでしょう。

    2.契約更新のタイミングで相談する

    所属企業への相談は、契約更新のタイミングがおすすめです。

    クライアントにとって、SESエンジニアが途中で抜けられるのは決して良いことではありません。企業間の関係悪化につながる可能性があることから、営業担当者はあなたを何とか説得して残ってもらおうとするでしょう。

    しかし、契約更新のタイミングなら、クライアントに悪い印象を与えずにエンジニアを交代できます。つまり、スムーズに案件を抜けやすいのです。

    基本的に契約期間は1〜3ヶ月くらいになっています。心身を壊しそうなほど辛い場合でなければ、契約更新のタイミングを狙うのが最適でしょう。

    SESの所属企業から転職したいときの解決策

    案件変更ではなく、転職を考えている場合の解決策は以下の3つです。

    1. 抜けたい1ヶ月前を目処に上司へ相談する
    2. IT業界の転職サイトを活用して優良なSES会社に転職する
    3. 転職サイトを活用してSES以外のIT企業に転職する

    順番に解説します。

    1.抜けたい1ヶ月前を目処に上司へ相談する

    まずは、1ヶ月前を目処に上司へ相談しましょう。

    退職時期については民法第627条にて「申し出から2週間後に可能」と定められています。しかし、後任者への引き継ぎ期間を考慮すると、最低でも1ヶ月前には伝えておくのが社会人としてのマナーです。

    参照:民法第627条

    引き継ぎ期間を待てないほど辛い場合は、無理をする必要はありませんが、なるべく迷惑をかけない行動を心がけましょう。そのほうが次の仕事で気持ちよく働けます。

    2.IT業界の転職サイトを活用して優良なSES会社に転職する

    所属会社から転職する際の進路に悩む方もいるでしょう。その場合は、今よりも優良なSES会社に転職するのもひとつの選択肢です。

    「SESなんてもう嫌だ」と感じているかもしれませんが、同じSES業界でも企業によって待遇が異なります。特に優良な企業は「案件選択制度」を採用していたり、「上流工程」に携われる案件を多数保有していたりするため、企業を変えるだけでも今の不満が解消されるかもしれません。

    優良なSES企業を探す場合は、IT業界に特化した転職サイトを利用するのがおすすめです。業界に詳しいプロがあなたに合う求人を提案してくれます。

    なお、優良SES企業の見分け方を解説している記事もありますので、あわせてご覧ください。

    3.転職サイトを活用してSES以外のIT企業に転職する

    優良なSESに転職すれば、待遇改善が期待できます。しかし、客先常駐で働く仕組みは変わりません。

    そのため、もし客先常駐に不満を感じているなら、SES以外のIT企業に転職するのがおすすめです。よくある転職先としては以下の3つが挙げられます。

    • Sler
    • 自社開発企業
    • 社内SE

    上記はいずれも、SESの上流工程にあたる業務(企画や設計など)を経験できる企業です。転職することでスキルアップも望めるでしょう。

    「SESから転職できるの?」と疑問かもしれませんが、今は少子化による人材不足でどの企業も人材確保に頭を悩ませています。そのため、SES経験があれば転職はそこまで難しくありません。

    SESからの転職に関する詳細は以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

    SES案件をスムーズに抜ける5つのコツ

    案件を抜ける際は、正しい行動をしないとトラブルが発生する可能性があります。スムーズに次へ進むためにも、以下の5つを意識しましょう。

    1. なるべく早めに伝える
    2. 必ず所属会社を経由して伝える
    3. 日頃から営業担当者とコミュニケーションを取る
    4. プロジェクトから抜けたい強い意志を示す
    5. 業務の引き継ぎをしっかりと済ませる

    順番に解説します。

    1.なるべく早めに伝える

    案件を抜けたい意思は、営業担当者もしくは直属上司に伝えます。その際は、なるべく早めに伝えるようにしましょう。

    自身が案件を抜けた後は、自社から後任者を探してアサインすることになります。しかし、その後任者がすぐに見つかるとは限りません。

    案件によってはなかなか後任者が見つからず、引き継ぎも含めると、数ヶ月は案件を抜けられない状況が続く可能性があります。

    早めに意思を伝えておけば、それだけ所属会社が後任者を探す時間が増えるため、スムーズに案件を抜けられる可能性が高まるのです。最低でも1ヶ月前には伝えるようにしましょう。

    2.必ず所属会社を経由して伝える

    案件を抜けたい意思は、必ず所属会社を経由して伝えてください。

    SESの契約は企業間で締結されているため、エンジニアが勝手にクライアントに伝えると現場が混乱する可能性があります。

    場合によっては、「なぜ相談してくれなかったんだ」と営業担当者や上司の心象を悪くしてしまい、その後の手続きがスムーズに進まなくなることもあるでしょう。

    無駄なトラブルを起こさないためにも、まずは所属会社に相談することを徹底してください。

    3.日頃から営業担当者とコミュニケーションを取る

    地味なことではありますが、日頃から営業担当者とコミュニケーションを取ることも、スムーズに抜けるためのコツです。

    日頃から現場の状況や不満を伝えておけば、営業担当者も水面下で案件を抜けるための準備を整えてくれますし、あなたに合う案件を探しておいてくれるかもしれません。

    また、案件を抜けるにはクライアントとスケジュール調整が必要になりますが、その際、スムーズに抜けられるように動いてくれる可能性も高まります。

    営業担当者と良い関係を築けていれば、いつでも相談ができるため、仕事がやりやすくなるでしょう。

    4.プロジェクトから抜けたい強い意志を示す

    営業担当者や上司に伝える際は、「絶対に抜けたい」という強い意志を示すことがポイントです。

    営業や上司からすれば、あなたにそのまま契約をまっとうしてもらうほうが楽だと考えます。そのため、少しでも弱気を示すと「もう少し頑張ってほしい」「とりあえず来月まで我慢して」などと説得される可能性があるのです。

    結果的にズルズルと契約更新をしてしまい、何も不満が解消されないまま時間だけがすぎるかもしれませんので、強い意志ではっきり伝えるようにしましょう。

    「抜けさせてくれないなら退職も検討します」くらい強気で示すと、会社も本気で動いてくれるはずです。

    5.業務の引き継ぎをしっかりと済ませる

    案件をスムーズに抜けるには、引き継ぎをしっかりと済ませることも重要です。

    不満があると「すぐにでも抜けたい」と考えて適当に済ませたくなりますが、引き継ぎが不十分だと、後任者からの質問が頻繁に届く可能性があります。

    場合によっては、引き継ぎ漏れによる損害賠償トラブルが発生することもあり得ますので、引き継ぎはしっかり行いましょう。

    SES案件を抜けたいと考えるよくある理由5選

    案件を抜けるべきか迷っている方もいるかもしれません。そこで、SES案件を抜けたいと考えるよくある理由を5つ紹介します。

    1. 仕事についていけない
    2. 常駐先の人間関係が合わない
    3. スキルアップができない
    4. 想定よりも残業が多い
    5. 正しい評価を得られない

    本当に案件を抜けるべきかの参考にしてください。

    1.仕事についていけない

    まずは、仕事についていけないという理由です。

    いわゆる「案件のミスマッチ」が起こっていると、現場の仕事についていけずに思い悩むことになります。

    • 業務マニュアルがよくわからない
    • ミスが多くて迷惑ばかりかけている
    • 周りのエンジニアが優秀で輪に入れない

    このような状況で働き続けるのは、厳しいと感じてしまうのも無理はありません。

    多くの企業では、スキルシートと面談でエンジニアの能力を確認するため、案件のミスマッチは起こらないでしょう。しかし、自社の利益を優先して「経歴詐称」をさせる企業も一定数存在します。

    もし経歴詐称を強要するような企業に勤めているのであれば、すぐにほかの企業へ移ることを考えましょう。

    2.常駐先の人間関係が合わない

    SESで頭を悩ませる一つの要素は「人間関係」ではないでしょうか。

    客先常駐で職場を転々とする働き方であるため、案件ごとに人間関係をゼロから築かなければなりません。

    • 責任者やメンバーと性格が合わない
    • 高圧的な人がいて仕事がやりにくい
    • 相談できる人が1人もいなくて辛い

    このような人間関係の悩みから「抜けたい」と感じる方は多いです。

    ただ、人間関係の悩みは、案件を変えても一時的に解消されるだけにすぎません。変更先ではうまく働けても、次の案件ではまた同じように頭を抱える可能性があります。

    そのため、もしコミュニケーションに苦手意識のある方は、SESという職業を見直す必要があるでしょう。同じ職場で働ける仕事のほうが合っているかもしれません。

    3.スキルアップができない

    スキルアップに関する悩みもあります。

    未経験で始めたばかりのころは、テストや保守など雑務を中心とする業務を任されますが、いつまで経っても雑務ばかりでは不満を感じてしまうものです。

    当然、給与も上がっていかないため「もっとスキルアップできる案件に入れてほしい」と考えるようになるでしょう。

    ただし、SES企業の中には、下流工程の仕事ばかりを扱う企業も多いです。相談してもスキルアップが見込めそうにない場合は、転職を検討してみてください。

    4.想定よりも残業が多い

    SESエンジニアへの指揮命令権は自社にあるため、多くの場合は、そこまで残業が発生しない契約になっています。

    しかし、炎上プロジェクトのように、短期間で納品しなければならない案件だと、SESでも長時間残業を強いられるケースがあるのです。

    特に案件参画中にプロジェクトが炎上してしまうと、想定よりも過酷な労働環境となってしまうでしょう。残業を断りづらい雰囲気から「抜けたい」と考える方もいます。

    5.正しい評価を得られない

    SESは、現場に上司がいないため、自身に対する評価に不満を抱える方が多い職業です。

    多くの場合は、クライアントが自社に仕事ぶりを報告してくれますが、あくまでも間接的評価となるため、必ずしも正しく評価されているとは言えません。

    高評価を得るために難しい案件に挑戦しても、その頑張りが正しく評価されないのであれば「もっと楽な案件に変えたい」と考えるのも無理はないでしょう。

    SESでも、優良企業は評価制度やキャリアパスを明確に定めています。もし今の会社で正しい評価を得られていないのなら、きちんと評価してくれる会社に移りましょう。

    SES案件を抜けたいときに確認すべき3つのこと

    今の案件に不満があると「早く抜けたい」と考えがちです。しかし、抜けたから不満が解消されるとは限りません。

    もし案件を変えたい場合は、一度冷静になって以下の3つを考えましょう。

    1. なぜ案件を抜けたいのか
    2. 案件の変更で解決する悩みなのか
    3. 自身のスキルレベルや経歴は十分か

    順番に解説します。

    1.なぜ案件を抜けたいのか

    まずは「案件を抜けたい理由」をしっかり考えましょう。抜けたい理由が曖昧では、次の案件でも同じような失敗をする可能性があります。

    • 仕事についていけない
    • 人間関係が合わない
    • スキルアップできない

    このように不満を洗い出し、その中でも「特にこれが原因」と言えることがわかれば、次の案件選びで活かせるはずです。

    2.案件の変更で解決する悩みなのか

    案件を抜けたい理由を洗い出したら、変更して解決する悩みなのかを考えてみましょう。少し考えると、「案件を変える必要ないのでは?」と気がつくこともあります。

    例えば、スキルアップができない悩みがあるなら、自主学習でも解決できるでしょう。残業時間の悩みなら、自社に相談することで調整してもらえる可能性もあります。人間関係の悩みも、自ら率先して話しかけることで上手く馴染めるかもしれません。

    このように、案件変更せずに悩みを解決できるケースは往々にしてあります。すぐに案件変更をすると、小さな出来事で不満を感じやすくなるため、まずは自分で努力してみるのがおすすめです。

    「客先常駐の働き方が合わない」「自社に相談しても何も解決しない……」など、そもそも転職しないと解決しない悩みもあります。

    3.自身のスキルレベルや経歴は十分か

    案件を抜けるにせよ、転職するにせよ、行動する前に「自身のスキルや経歴」を洗い出すことも重要です。現状の不満は、そもそも自身に原因があるかもしれません。

    例えば、SESとして働きはじめたばかりで「もっとスキルアップできる案件に入りたい」と相談しても、営業は紹介できる案件探しに苦労するでしょう。また、スキルが備わっていない状態で転職活動をしても、選べる企業には限りがあります。

    現状に不満があっても「将来を考えると踏ん張ったほうがいい」というケースは大いにあるため、自身のスキルレベルや経歴も加味して今後を考えましょう。

    今のSES案件から理想の転職を実現させるならオタクの転職へ

    「今よりも優良なSES企業にはどうやって入るの?」
    「いろいろ選択肢があるけど、自分にはどの仕事が合うかわからない」
    「そもそも、今の会社を辞めるか決めきれない……」

    このような悩みを抱えているのなら、ぜひオタクの転職にご相談ください。年間200人以上のITエンジニア・プログラマーの転職支援を行っており、あなたにぴったりな仕事探しのサポートをいたします。

    「まだ転職するか決めていない」「とりあえず求人の情報収集だけしたい」という方の相談も大歓迎です。すべて完全無料で利用できますので、ぜひお気軽にご相談ください。

    オタクの転職に相談する

    まとめ:SES案件を抜けたいなら正しい手順を踏んで選択しよう

    SESの案件を抜けたいなら、以下のステップを踏みましょう。

    1. 案件を抜けたい理由を明確にする
    2. 案件を抜けずに解決できないか考えてみる
    3. 1ヶ月前を目安に自社の営業か上司に相談する

    案件を抜けることはできますが、「案件を変えなくても自力で解決できる」「そもそも転職しないと解決しない」といったケースもあります。

    また、勝手に抜けたり、クライアントに相談したりするのは、契約トラブルが発生する可能性が高いです。

    行き当たりばったりで動くと、次のキャリアで後悔することになりますので、今の案件を抜けたい際は正しい手順を踏むようにしましょう。