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SESはやめとけと言われるのはなぜ?12個の理由と真相を解説
この記事の内容
SESは、未経験からエンジニアを目指すにあたって最良の選択肢です。
高度なスキルを必要としない業務が多いことや、幅広い案件に携われることから、未経験者でもスムーズに知識と経験を積んでいけます。
しかし、SNSや口コミサイトなどで「SESはやめとけ」とマイナスな意見を見かけた方もいるかもしれません。これからSESに転職を検討する上で不安を感じるでしょう。
そこで本記事では、SESはやめとけと言われる理由とともに、SESで働く6つのメリットを解説します。ホワイトなSES企業の見分け方も紹介しますので、転職する際の判断材料にしてみてください。
SESはやめとけ!と言われる9つの理由
SNSや口コミサイトで「SESはやめとけ」という意見を見かけることがあります。
そのマイナス意見の根源は、主に以下の9つです。
- 給料が低い
- 案件を自分で選べない
- スキルアップしにくい
- 上司からアドバイスをもらえない
- 勤務地を転々として労働環境が安定しない
- 待機期間で給料が下がる
- 年齢が上がると案件受注が厳しくなる
- スキル不足で客先から切られることがある
- 多重下請け構造で苦しい
それぞれ解説します。
理由1.給料が低い
エンジニアといえば、高収入なイメージがあるかもしれません。しかし、SESはほかのエンジニアと比べて給料が低い傾向にあります。
SESの給料が低いと言われる理由は、主に以下の2つです。
- 下流工程を任されるため案件単価が低い
- 報酬が成果単位ではなく「時給単位」で支払われる
SESは未経験歓迎とする求人がたくさんありますが、それはスキルが低くてもできる仕事であるためです。難しいスキルを使用しない案件が多いため、単価も低くなってしまいます。
また、SESは準委任契約でクライアントとつながることから、報酬は時給単位で支払われる仕組みです。成果物のクオリティで報酬は変わらないことから「割に合わない」と嘆く方も一定数います。
理由2.案件を自分で選べない
ほとんどのSES企業は、エンジニアが自ら案件を選べません。営業担当者が獲得してきた案件から割り振られて参画します。
自身で伸ばしたいスキルがある場合でも、まったく関係のない案件を任されることが多いため不満を感じる方が一定数いるのです。
SES界隈では「案件ガチャ」ともいわれており、明確に伸ばしたいスキルのある方にとっては「SESで働く=遠回り」と感じるかもしれません。
理由3.スキルアップしにくい
SESは、客先企業の人員補填で参画する案件が多いです。
システムのテスト・運用・保守など、比較的誰でもできるような業務を任されがちであるため、スキルアップしにくい傾向にあります。
スキルアップができないと「給料が上がらない」「仕事にやりがいを感じない」となるため、やめとけと言われる大きな要因になるでしょう。
理由4.上司からアドバイスをもらえない
SESは、客先企業に派遣されて働きます。現場に自社の上司はいないため、客先で何か悩みがあってもアドバイスをもらえません。
また、客先企業は契約上、SESエンジニアに直接指示を出すことが禁止されています。そのため、現場では誰からも指導を受けられないのです。
そういった現場に放り込まれる感覚に不満を感じる方は、やめておいたほうがいいと言われるでしょう。
理由5.勤務地を転々として労働環境が安定しない
SESは、職場を転々としながら働く職業です。期間は案件ごとで異なりますが、いずれにせよ年単位・月単位で変化する労働環境に対応しなければなりません。
特に人間関係は、仕事のパフォーマンスに大きく関わります。コミュニケーションに苦手意識のある方は、都度リセットされる労働環境にストレスを感じるかもしれません。
また、業務で使用するツールも客先によって異なります。人間関係に加えて、使用ツールの変化にも対応しなければならないことからも「大変だからやめとけ」という声があがるのでしょう。
理由6.待機期間で給料が下がる
SESは、案件が終了すると待機期間が発生する場合があります。
待機期間とは、次の案件が決まるまでの空白期間のことです。スムーズに決まらないと、自宅待機または社内業務をすることになります。
この待機期間中の待遇は企業によって異なりますが、多くの場合、給料が6割しか支給されません。
参考:労働基準法「第二十六条」
待機期間が長いと給料が大幅に下がってしまうため、不安に感じた方が多いのかもしれません。
理由7.年齢が上がると案件受注が厳しくなる
SESは、年齢が上がると案件受注が厳しくなる傾向にあります。若いエンジニアのほうが単価が安いためです。
SESは下流工程の業務を任されがちであることから、現場ではそこまで高度なスキルを求められません。そのため、多くの企業では「少しでも安い人材と契約したい」と考えるのです。
30代後半あたりからは管理職に出世するのが一般的ですが、現場で働き続けている方は、案件がなかなか決まらなくなっていく状況に嫌気がさして退職してしまうケースがあります。
理由8.スキル不足で客先から切られる恐れがある
SES企業と客先企業が結ぶ「準委任契約」は、民法第651条にて「いつでも契約解除可能」と定められています。
いきなり契約解除をする企業はほとんどありませんが、業務が上手く行っていないと「スキル不足で切られるのではないか……」と不安を感じてしまう方もいるでしょう。
案件ごとに労働環境が変わることも相まって、ストレスを感じやすいのも「やめとけ」と言われる要因の一つです。
理由9.多重下請け構造で苦しい
SESに対するマイナス意見は、IT業界の多重下請け構造によるところもあります。
多重下請け構造とは、「元請け→2次請け→3次請け……」と商流が深くなっていく構造のことです。多くの企業は、下請けに依頼する際に利益を中抜きするため、商流が深くなるほど報酬は低くなる傾向にあります。
SES企業は、多重下請け構造の最下層に位置するケースが多いです。そのため、スキルのある方からすると「下流工程の仕事ばかりで面白くない」「給料が上がらないから苦しい」と不満を漏らす形になってしまいます。
新卒からSESはやめとけと言われる3つの理由
SESは新卒におすすめしない風潮もあります。主な理由は、以下の3つです。
- 教育体制が整っていない場合がある
- 指揮権が曖昧になりやすい
- 希望と異なる業務に配属される可能性がある
順番に解説します。
理由1.教育体制が整っていない場合がある
SESは未経験歓迎とする求人が多いのですが、中には、教育体制が整っていない企業も一定数存在します。
未経験で入社できても教育を受けられなければ、ずっと下流工程の業務をやることになりますし、給料も上がっていかないでしょう。
すべての企業が該当するわけではないですが、そういった未経験者を野放しにする企業に入ってしまった方は不満を漏らしたくなるかもしれません。
理由2.指揮権が曖昧になりやすい
SESは準委任契約であるため、本来のところ客先企業にエンジニアへの指揮命令権はありません。
しかし、企業によっては準委任契約ではなく、派遣契約となっているケースもあるようです。派遣契約の場合は、客先企業から残業や休日出勤を命じられることがあるため、エンジニアは「話と違う」となってしまいます。
いわゆる偽装請負と呼ばれるもので、これは職業安定法によって禁止されている行為です。一部の企業に限った話ではありますが、違法行為を行っている企業の存在から「SESはやめとけ」と言われることがあります。
理由3.希望と異なる業務に配属される可能性がある
多くのSES企業は、エンジニアに案件の選択権を与えていません。特に新卒の場合は経験やスキルが浅いことから、誰でもできるような業務にアサインされることになります。
また、企業によってはエンジニアとは関係のない業務(家電量販店やコールセンターなど)にアサインさせるケースもあるので注意が必要です。
こういった案件を選べない状況が多いことから、エンジニアとしてスキルアップして行きたい方からは不満の声が上がりやすくなっています。
SESは本当にやめとくべき?3つの見解
SESはやめとけと言われることが多い業界ですが、そのマイナス意見には主観的要素が強く反映されている傾向があります。
SESについて客観的に分析すると、以下3つの理由から、マイナス意見は必ずしも鵜呑みにする必要はありません。
- 多重下請け構造はIT業界以外にもある
- 収入は一般的な水準である
- 選ぶ企業によって良し悪しがある
順番に解説します。
見解1.多重下請け構造はIT業界以外にもある
「SESは多重下請け構造で損してる」という意見はよくあります。
しかし、この多重下請け構造は、自動車業界や建設業界でも見受けられることであり、IT業界に限った話ではありません。
また、多重下請け構造は下層になるほど「給料が低くなる」「業務の質が低下する」というデメリットばかりが目立ちますが、裏を返せば「大きな責任を問われない」「未経験でもできる案件を紹介してもらえる」というメリットにもなるのです。
そのため、多重下請け構造を理由にやめとけというのは、一種のポジショントークと言えるかもしれません。
見解2.収入は一般的な水準である
「SESは給料が低いからやめとけ」というマイナス意見も多く寄せられていますが、実際はそこまで低いわけではありません。
SESの平均年収は、300〜400万円あたりが目安となっています。日本人の平均年収よりはやや低めではあるのですが、20代に限って比較すると全体平均とあまり差がありません。企業によっては、むしろ平均よりも高い可能性もあります。
30代以降の給料も、しっかりスキルアップできる企業の選択ができれば問題ありません。収入の低さを気にする必要もそこまでないでしょう。
見解3.選ぶ企業によって良し悪しがある
SESに関してさまざまなマイナス意見がありますが、多くの場合、SESの職業が悪いというより「選択した企業が悪い」と受け取れるものばかりです。
「教育制度が整っていない」「指揮権が曖昧になりやすい」「エンジニアと無関係の業務を任される」などは、一部の企業に限った話です。
SESに対する不満は、企業の選択を間違ってしまっただけともいえます。本記事では、ホワイト企業の見分け方も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
「SESはやめとけ」はウソ!働く6つのメリット
SESはデメリットが目立つ印象ですが、メリットもたくさんあります。
SESとして働くメリットは、以下の6つです。
- 大手企業で働ける可能性がある
- 幅広い知識や経験を習得できる
- エンジニアとしての人脈を広げられる
- 長時間労働になりにくい
- 業界未経験でも働きやすい
- SESからのキャリアアップができる
順番に解説します。
メリット1.大手企業で働ける可能性がある
大企業に憧れる方は多いかもしれませんが、就職できるのは限られた人材のみとされています。
しかしSESであれば、案件を通して大企業で働けるチャンスがあります。大企業で働くメリットは、主に以下が挙げられます。
- オフィスが綺麗で気持ちよく働ける
- 社員食堂が充実している
- 優秀な社員の人たちと交流できる
普段からモチベーション高く働けますし、優秀な社員との交流がエンジニアとしてのキャリアを広げてくれるかもしれません。
評価次第でヘッドハンティングを受ける可能性もあるため、大企業への憧れがある方はSESで働くのも悪くない選択肢ではないでしょうか。
メリット2.幅広い知識や経験を習得できる
SESは「変化する環境に対応するのが大変」というネガティブな声もありますが、一方で、さまざまな企業で働けるチャンスとポジティブに捉えることも可能です。
一般的なエンジニアは、自社で扱う分野にしか携われません。多様な分野に携われるのはSESならではの良さでしょう。案件選択制度のある企業なら、自分が携わってみたい分野で働くこともできます。
好奇心旺盛な方や、飽き性の方は、SESに転職することで楽しく働けるはずです。
メリット3.エンジニアとしての人脈を広げられる
SESはたくさんの企業で働けるため、人脈を広げやすいメリットもあります。
たくさんの人と交流を持つことで、今後のキャリアに好影響を与えるかもしれません。企業からヘッドハンティングされる可能性もありますし、フリーランスになる際の大きな後押しとなる可能性もあります。
案件ごとに人間関係を0から築くのは大変かもしれませんが、その努力がエンジニアとしての可能性を広げてくれるでしょう。
メリット4.長時間労働になりにくい
SESは残業時間が短い傾向にあります。SESの報酬は時給単価で支払われるため、客先企業と契約する際には、労働時間に対する取り決めがされます。
成果報酬型のエンジニアは、納期に合わせて残業や休日出勤を強いられるケースがありますが、SESは決められた時間以上の仕事をさせられることはありません。
もちろん、残業もありますが、SES企業にとってエンジニアが残業するほどコストがかかるため、あまり長時間にはなりません。
プライベート時間もしっかり確保できるのはSESの魅力です。
メリット5.業界未経験でも働きやすい
SESの最も大きな魅力は、業界未経験でも働きやすい点です。
エンジニアを含め、IT業界は高度なスキルや知識が求められる仕事が多いため、転職市場では経験者が優遇される傾向にあります。
しかし、SESは高度なスキルや知識がなくてもできる案件が多いため、未経験を積極的に採用してくれるのです。教育制度の整っている企業を選べばスキルアップもできます。
IT業界に興味のある方にとって、未経験でも挑戦しやすいSES企業はありがたい存在です。
メリット6.SESからのキャリアアップができる
エンジニアというとSlerや自社開発、フリーランスが人気ではありますが、未経験からいきなり挑戦はできません。いずれも実務経験が求められるからです。
しかし、未経験でも入りやすいSES企業を経由すれば、理想とするエンジニアのキャリアを実現できる可能性が高まるでしょう。
教育制度が整っている、上流工程の案件も扱っているSES企業を選択できれば、エンジニアとしてキャリアアップできます。
客先常駐の働き方に疑問を持っている方も多いでしょう。しかし、将来のキャリア像を見据えて、一度SES企業を経由するのは悪くない選択肢ではないでしょうか。
SESは本当にやめとくべき?エンジニア転職の体験談
実際に弊社でエンジニアに転職された方の体験談を紹介します。
未経験からのIT業界転職
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前職では金融機関にて営業職として勤めておりました。
営業以外の仕事に憧れを持ちオンラインでプログラミングを学びスキルを身につけてからの転職です。
実務経験はないので難しいと思っていましたが、キャリアコンサルタントの方が親身になって転職成功するまで協力してくださりました。
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未経験からIT業界に転職を成功させた方の事例です。この方は前職から年収を60万円アップされています。
IT業界は伸び代が十分ありますので、SESからエンジニアのキャリアを歩み出すのはおすすめです。
Web制作会社からシステム開発会社に転職成功
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前職ではWEBコーダーとして主にhtml,cssを使用してWEBサイトの構築を行なっていました。システムエンジニアにキャリアアップしたいと考えこのサービスを利用しました。
マークアップ言語からプログラミング言語の領域に変わるので難しいだろうと思っていましたが、しっかりと教育制度が整っている企業を見つけてくださったので不安がなく転職することができました。
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IT業界内でキャリアアップを成功された方の事例です。この方のように、未経験職種であっても教育制度の整っている企業を選択すれば問題なく働けます。
業界未経験の方は、SESからキャリアアップを見据えて働き始めるといいでしょう。
こんなSES企業はやめとけ!ブラック企業の特徴5選
「SESはやめとけ」という意見の大半は、たまたまブラック企業に入ってしまった方の可能性が高いことをお伝えしました。
では、ブラック企業にはどんな特徴があるのでしょうか。結論は、以下の5つの特徴を持つ企業は避けるべきと言えます。
- 未経験歓迎としながら研修制度がない
- エンジニアと関係のない業務を任される
- 面談で経歴詐称を強要される
- 偽装請負が行われている
- エンジニアへの還元率が低い
順番に解説します。
ブラック企業の特徴1.未経験歓迎としながら研修制度がない
SES企業は「未経験歓迎」とする募集が多いのですが、その募集要項の中で「研修制度」が確認できない場合は避けるべきです。
研修制度がないと、入社後にすぐ現場に派遣されて困ることになります。業務が進まないことから自己嫌悪に陥ったり、客先企業から責められたりしてストレスを溜めるだけとなるのは想像できるでしょう。
ブラック企業は社員を捨て駒のように扱う傾向があるため、教育コストをなるべく削減したいと考えます。一方、優良企業は社員にしっかりコストをかけてくれるため、研修制度の有無は必ず確認しましょう。
ブラック企業の特徴2.エンジニアと関係のない業務を任される
研修制度がある場合でも内容に注意してください。中には、研修期間という名目で、エンジニアと関係のない業務を任せる企業も存在するからです。
例えば、「まずはコールセンターで研修を行い、スキルの成長次第でエンジニアの仕事をお任せします」などの説明がされています。
特に問題のないように見えますが、こういった企業は何かと理由をつけて、そのまま関係のない業務をさせられる可能性があるのです。実際の声を集めてみました。
このように、エンジニアと関係のない業務を任せる企業で働いてもキャリアアップは期待できません。研修内容には要注意です。
ブラック企業の特徴3.面談で経歴詐称を強要される
SESの案件は、未経験でもできる案件が多いのですが、高度なスキルを必要とする案件を扱う場合もあります。
スキルを必要とする案件は単価も高いため、SES企業としては「なんとしてでも契約したい」と考えるのが普通です。しかし、その案件にアサインさせられる人材がいない……となると、エンジニアに経歴詐称を強要するケースがあります。
例えば、入社して数ヶ月なのに「技術経験2年」と書かされたり、携わったこともない業務にも「経験あり」と書かされたりです。
当然ですが、経歴詐称をすると業務レベルについていけず困ることになるでしょう。スキルが足りずに契約解除……だけで済まず、案件によっては損害賠償を請求される恐れがあります。
基本的に損害賠償の請求先はSES企業になりますが、もし企業が「エンジニアが勝手に……」などと言い逃れをすれば、個人に責任がかかる可能性もあるので注意したいところです。
もし、経歴詐称を強要してくる企業であるなら、関わるのはやめたほうがいいでしょう。
ブラック企業も特徴4.偽装請負が行われている
偽装請負が行われている企業も避けましょう。
偽装請負とは、SES契約(準委任契約)を結んでいるにもかかわらず、派遣契約のような働き方をさせられることです。具体的には、クライアント企業から業務指示を受けたり、残業や休日出勤を命じられると偽装請負となります。
本来、労働者派遣事業を行う場合、厚生労働省の許可を受けなければなりません。つまり、SES契約で派遣契約のように偽装するのは違法行為なのです。
参考:労働派遣法5条1項
企業が意図せずに偽装請負になってしまっているケースもありますが、知らぬふりをしている企業も存在します。いずれにせよ、偽装請負が行われている企業とは関わらないのがベストでしょう。
ブラック企業の特徴5.エンジニアへの還元率が低い
SES企業は、エンジニアが働いて得た利益からマージン(仲介手数料)をもらって経営をしています。社員の雇用や案件獲得には費用がかかるため、マージンを抜くこと自体は問題ありません。
しかし、あまりにもエンジニアへの還元率が低い企業は避けたほうがいいでしょう。そういった企業はエンジニアを大切にしていないため、ブラック企業と言って差し支えありません。
SESの平均還元率は50〜60%と言われています。単価の半分も還元されない企業は避けるべきです。
SESの優良企業を見分けるポイント
SESにも優良企業はたくさん存在します。例えば、以下の3つを揃える企業は、ホワイトな優良企業と言えます。
- 社員の離職率が低い
- 研修・教育制度が整っている
- 評価制度やキャリアパスが明確にされている
社員の離職率が低いのは、それだけ良い会社であることの表れです。離職率がわからない場合は「社員の平均年齢」をチェックするといいでしょう。
また、優良企業は「社員に長く働いてほしい」という気持ちから、研修や教育制度をしっかり整えています。未経験で入社してもスキルアップできるのは安心できるポイントです。
評価制度やキャリアパスが明確にされている場合も優良企業と言えます。
SESは客先常駐で働くため、上司とコミュニケーションを取る機会がほとんどありません。エンジニアは「何を基準に評価されるのだろう?」と不安を感じてしまいますし、場合によっては一向に昇給や昇進がない可能性も考えられます。
そういった不安は離職の原因となるため、社員を大切にする優良企業ほど、評価制度やキャリアパスを明記しているのです。
このように、優良企業の求人情報からは「社員を大切にする要素」がありますので、ぜひ目安にしてみてください。以下の記事では、優良企業を見分けるポイントをさらに詳しく解説しています。
IT業界未経験ならSESがおすすめ
SES企業は人によって良し悪しが分かれますが、「IT業界未経験」の方にはおすすめできる職業です。
IT業界はスキルや経験が求められる職業が多数ですが、SESは未経験でもできる業務からスタートできます。
客先常駐の働き方が合わない、多重下請け構造で損するのが気に食わない……という方もいるかもしれませんが、SESで経験を積んでいけば、Slerや自社開発企業などにキャリアアップも可能です。
慎重に企業選択さえすれば、SESは業界未経験者にとって、人生を充実させるための第一歩となるでしょう。
もし未経験からIT業界やSESに転職を検討されているなら、オタクの転職へご相談ください。未経験からエンジニアを目指す方に向けて最適な仕事探しのサポートを完全無料で行っています。
「まだ転職するかはわからない……」とお悩みの方の相談や、求人チェックのみの利用も受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ:「SESはやめとけ」はウソ!ただし企業選びは慎重に行おう
「SESはやめとけ」という声を見かけることがありますが、そのほとんどは”企業選択を誤っただけ”といえます。
SESでも優良企業はありますし、たまたま悪い企業に入ってしまった方のマイナス意見は気にする必要ありません。未経験からIT業界を目指すのであれば、SESほど最適な職業はないでしょう。
とはいえ、「SESはやめとけ」の声があることは、ブラック企業が存在することの表れでもあります。もし企業選びに不安のある方は、オタクの転職が完全無料でサポートしますので、ぜひご活用ください。